よみむめも

正しい瞬間に正しいことばを見つけるために

ケン・キージー(1962)、岩本巌訳(2014)、「カッコーの巣の上で」、白水社

Abridgment for Me

自由と暴力または忖度とコンバイン

 

My Favorite Expression

「狂った、恐ろしいこと、あまりにも馬鹿げたことなので、悲鳴をあげることもできないし、また笑いとばすには真実味がありすぎることがーしかし、いまは霧が濃くなってきたので、その光景を見ないですむ」
「私は、彼が彼そのものであるから、ただ手を触れたいだけだ」


Intriguing References

船乗りの歌
時には偉大な観念を
最後のロデオ

 

My Impressions

「郭公の巣」というタイトルで見かけたら、この本を開かなかったかもしれない.つまり評判になったと聞いていたから読み始めたのは確かなのだけれど、特に訳者の解説まで読んだ後では映画を観ることはないと思う.人が、失った時間と封じてしまった物語を取り出すには勇気が要るということを語っているプロムデン酋長は、映画には描かれていない気がする.
赤毛のR.P.マックマーフィの誇りはシラノ(.ド.ベルジュラック)と並べて胸に留めておこう.


ヒト、本当に起こったことではない真実と真実ではない現象、見たいもの/ことを見ることができる生き物.